カリフォルニアワインのAVAってなあに?
各種ナパバレーのAVAの特徴
降雨量: 960mm(年間)
土壌 : 火山性。赤色の玄武岩が多く、表土は浅い。保水力が乏しいため灌漑は必須。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン:明るいベリーやチェリー系の果実。スタッグス・リープ地区のワインよりも酸味がある。シャルドネ:キレが良く香りが高い。花や洋ナシ、ミネラルのニュアンスがある。美しい酸味が得られる。
海抜: 92m~370m
降雨量: 965mm~1,500mm(年間)
土壌: ほぼ完全に火山性。山腹斜面は岩石の多いローム層、扇状地は砂利や小石の混じったローム層、ヴァレーの中心部は粘土やシルトを主体とする土壌。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、ジンファンデル、シラー、プチ・シラー
海抜: 182m~366m
降雨量: 880mm(年間)
土壌: 谷床平地は海洋の土壌を起源とするシルトと粘土で構成され、主に肥沃な沖積土。山腹斜面は、や肥沃度が弱まり、粘土質ロームや石の混ざった粘土が多い。海洋の土壌を起源とする土が多いが、火山性土壌も散在する。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、ジンファンデル:カベルネは酸味があり、タンニンと骨格がしっかりしている。チェリーやブラックベリーの風味が豊か。メルローは一般に生き生きとしたブラックチェリーの風味があり、カカオのニュアンスが印象的。
海抜:30m~305m
降雨量: 25 inches (65 cm) annually
土壌: 主に風化火山岩と地域を囲むヴァカ山脈からの風化堆積物。
主な栽培品種とその特徴: 山腹斜面は主にカベルネ・ソーヴィニヨン。海抜の低い涼しい場所ではメルロー、シャルドネ、シラー、ピノ・ノワール。
海抜: 130m~530m
降雨量: 1,350mm (年間)
土壌: 隆起した土壌は火山性で、色は赤く非常にキメが細かく砂のような土が多い。風化した堆積土と火山性土壌。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン:硬くしまった構成。若いワインはリッチでタンニンがしっかりしていて、ブラックカシス、ミネラル、スギの風味が感じられる。谷床平地や堆積段丘のワインよりもしなやかさや肉づきは得られないが、熟成のポテンシャルは大きい。
海抜: 427m ~792m
降雨量: 1,250mm(年間)
土壌: 主に火山性土壌で表土が浅く痩せている。水はけが良く肥沃度は低い。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ジンファンデル:パワーに溢れ、筋肉質。ブラックベリー、カシスの風味に豊かなタンニンが得られる。酸がしっかりとしていて、熟成のポテンシャルも高い。
シャルドネ、ヴィオニエ‐果実味の豊かな谷床平地のワインに比べると引き締まっていて、柑橘系やストーンフルーツ(プラムなど大きな種のある果物)の風味が出る。
海抜: 0m~213m
降雨量: ナパヴァレーでは最も少なく年間100mmに満たない。
土壌: 粘土が多く全体的に表土はとても浅い。北に行くにつれてローム土、特に山腹斜面の沖積土が多くなる。堅い粘土の岩盤があることからぶどうの根が深く伸びることが難しく、そのために収量が少ない。
主な栽培品種とその特徴:シャルドネ:ミネラル感のある洋ナシやリンゴ、スパイスの風味。
メルロー‐しっかりとした骨格、ややハーブを感じる。タンニンは柔らかく、しなやかな構成。
ピノ・ノワール‐熟したチェリーにシナモンのスパイス味、土系のニュアンス。
気候: 冷涼から温暖。ぶどう畑のほとんどは降霧線より高い位置にあり、谷床平地と比べると夜は暖かくて日中は涼しく、昼夜の気温差が小さい。真夏の最高気温は通常 29℃ぐらい。
海抜: 152m~792m
降雨量: 875mm(年間)
土壌:: 太古の海底が隆起した堆積土。表土が浅く全体的に水はけは良い。土の酸度が高く肥沃度は低い。土質は砂または砂混じりのローム土。
主な栽培品種とその特徴:マウント・ヴィーダー産のワインは長期熟成型として知られる。
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ジンファンデル:収量が少なく、赤品種は、タンニンがしっかりしている。野生のベリー系のアロマが出やすく、リッチでパワフルな風味。シャルドネ:ミネラル感があり、リンゴに加えて柑橘系の風味。酸味がしっかりしている。
海抜: 0m~244m
降雨量: 900mm(年間)
土壌: ドライ・クリークにより形成されたナパヴァレー最大の扇状地がこの地区の最も大きな特徴。北西部は小石混じりの火山性土壌で、南部、東部は、小石の混ざったシルト(粘土)質ローム土。
主な栽培品種とその特徴:メルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング。メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン:やや涼しい気候下で成育期間が長いことの恩恵を受けるが、収穫量は他の地区よりも少ない。ボルドースタイルの赤ワインによく見られるカシス、タバコ、スパイスが感じられ、エレガントなスタイル。
シャルドネ:切れがよくミネラル感がある。リンゴの印象が美しく、上品な酸とトロピカルな果実を感じる。
海抜: 40m~305m
降雨量: 875mm(年間)
土壌:: 西側は小石の混ざった堆積ローム土で東へ行くほど火山性の重い土へと変わる。肥沃度は低~普通。表土はかなりの深さがあり保水力は平均的。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー:熟したカシスやミントの風味が出る。しっかりとした構成とリッチな味わいは、豊かな果実味によって和らげられる。
ソーヴィニヨン・ブラン:フルボディでふくよか。
気候: 適度に温暖。若干朝霧の影響を受ける。西側の堆積段丘は夕方の西日があまり当たらず、さらに午後に海から流れ込む海風のためにやや涼しい。(オークヴィルやスタッグス・リープ地区よりは平均的に暖かい。)夏の最高気温は通常 34~35.5℃で、夜間との気温差が激しい。
海抜: 47m~152m
降雨量: 950mm(年間)
土壌: 西側の堆積段丘は小石や砂の多い堆積土と沖積土。保水力があり肥沃度は普通。東側は火山性土壌が多く、表土は適度に深くてより肥沃。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、ジンファンデル‐かなり凝縮されたチェリー、ミネラル、土を思わせるアロマ。豊かな風味は熟したカシスが感じられしっかりした骨格にしなやかなタンニンが特徴。長期熟成型のワイン。ソーヴィニヨン・ブランの栽培も行われている。
海抜: 183m~792m.
降雨量: 1,250mm(年間)
土壌: 主に堆積土で風化した砂岩・シェール(頁岩)、ローム土に覆われ、砕けやすい土質。水はけは極めて良く肥沃度は低い。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、ジンファンデル:パワーに溢れしっかりとした構成。ブラックベリーやカシスの風味が出やすくタンニンも豊か。すばらしい酸が得られるため熟成のポテンシャルを持つ。 シャルドネ:谷床平地のワインほどフルーティではないが、むしろ柑橘系やストーンフルーツ(プラムなど大きな種のある果物)のニュアンスがあり骨格のしっかりとしたワインが多い。
海抜: 46m~145m
降雨量: 950mm ~1,010mm(年間)
土壌: 南と西の境界は小石や粘土の多い堆積土が主で、肥沃度は低く保水力は並。北と東へ行くほど火山性の土壌が多くなり、表土は深くなり肥沃度が増す。
主な栽培品種とその特徴:カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー:深みのある熟した果実はジャムを思わせることが多い。しっかりとしたタンニンの構成と酸味はセラーでの長期保管に適している。カシスとブラックフルーツの香り。
シラー:果肉を思わせる凝縮感。しなやかでやや土っぽさを感じる。
ジンファンデル:ブラックベリーの風味が強く構成がすばらしい。ソーヴィニヨン・ブラン:フレッシュで早熟。パッションフルーツやレモンの風味。切れ味がありフレッシュでも「青臭さ」がない。
海抜: 0m~123m
降雨量: 750mm(年間)
土壌: 平坦地は火山性で小石の混ざったローム土。山腹斜面は岩が多い。堅い粘土の岩盤があるため肥沃度は低~普通。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー:ベルベットのような華やかな感触に、上質なチェリーの香りと赤いベリー系の風味が柔らかなタンニンに支えられている。
ソーヴィニヨン・ブラン:まろやかで熟した果実。すばらしい柑橘系とリンゴの風味。
海抜: 259m~650m
降雨量: 940mm(年間)
土壌: 火山性。玄武岩が多く、表土の浅い赤土に覆われる。保水力が乏しいために灌漑は必須。
主な栽培品種とその特徴:ピノ・ノワール:明るいベリーやチェリー系の果実。素晴らしい酸味。
シャルドネ:引き締まったスタイルで花や洋ナシ、ミネラルのニュアンスがある。美しい酸味が得られる。
海抜: 6m~61m
降雨量: 800mm(年間)
土壌: 主に小石の混ざった粘土質ローム土。堆積土であるが、石の混ざった沖積土は肥沃度もほどほどにある。
主な栽培品種とその特徴: カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー:ヨントヴィルは、熟した果実とスミレのアロマが印象的なカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローで知られる。リッチなワインであるが、しなやかな風味としっかりとしたタンニンを備える。
引用:ナパヴァレー・ヴィントナーズ